福岡市立西部霊園にバラの彫刻が美しいデザイン墓石。インド産M10の高さがある洋型

ご覧いただきありがとうございます。博多の森石材店の寺田公平です。福岡市立西部霊園にて、シャープで落ち着いたデザインのインド産Ｍ１０のお墓を建立させていただきました！

完成したお墓

福岡市立西部霊園で新しいお墓の建立。石種：インド産Ｍ１０黒御影石

ご相談の経緯・お墓のご希望

今回のお客様は、2年ほど前に西部霊園に当選され、ホームページをご覧になってお問合せくださったお客様です。そろそろ建立期限が迫ってきたので、本格的にお墓作りを進めることになられました。

西部霊園には、4㎡の普通墓地と芝生墓地の２種類があり、今回は普通墓地での建立です。お墓についてはすっきりとしたイメージをご希望でした。石の色についてもじっくり考えたい、ただしご予算の範囲内で建てたいというご要望もありました。ご希望を伺って、ご希望とご予算面の両方を叶えられるお墓の設計を一緒に考えさせていただき、ご提案いたしました。

 

こちらが最終のお図面です。ある程度のデザインについてはご提案したものを気に入っていただき、そこにさらにお客様のご希望を取り入れて調整しました。お石塔部分は、高さのある縦型の洋型墓石にし、「階段を付けたい」というご希望で段差を付けて少しボリューム感を出しています。こちらでご納得をいただきまして、工事に入らせていただきました。

 

お墓が完成いたしました

完成したお墓です。すっきりしたシャープな印象のお墓に仕上がりました！石塔、外柵ともにインド産M10という、お客様にお選びいただいた黒御影石を使用しています。

 

高さのある棹石がスッキリとした縦型の洋型墓石です。落ち着いた色合いと細部の加工がシャープですっきりした印象を感じます。正面の文字はご家名で、少し小さめに彫刻いたしました。「主張しすぎないように」というご希望で、何度か大きさを調整して、決めていただきました。

また今回のお墓は、納骨室の入口が蓋式になっています。香炉と花立の下に敷いてある蓋石を取り外して開閉するタイプで、観音扉式に比べると石の使用量を抑えることができます。納骨室に湿気が溜まらないようにする空気口は、外柵の外壁に設けました。

棹石は、頭部分の角、縦方向にも大きな面取りをしています。さらに前面にももうひとつ緩やかな平らな面取りをして、多面的なデザインに仕上がりました。今回使用したインド産のM10は、インド産の黒御影石の中でも石の模様が大きめで、模様が少し緑がかっています。真っ黒ではなく落ち着いた色合いで、価格面でも比較的求めやすいので、近年非常に人気がある墓石材になります。

 

前面開放されたお線香ろうそく立をお選びになりました。ステンレスの香皿の隣にジュースや飲み物をお供えできるように、少し横幅のある空間のゆったりした設計になっています。

 

花立は前面に家紋を彫刻しました。こちらも棹石と同様に角を面取りしたすっきりしたデザインです。スタイリッシュな墓石部分と調和するように、花瓶のような下すぼみの形にしました。中に水が溜まらないように、背面に水抜き穴を施してあります。

 

石塔の後ろ側は、後方の外柵の羽目石とぴったり隙間なく設計しました。通常は下の台座からピラミッドのように角錐状に設計しますが、今回は意図的に後方に揃えています。理由は、隙間をなくすことで、お墓背面のお掃除の必要がなくなり、その分手前のお参りスペースも広く確保できるためです。

 

こちらは後ろの壁石の左角です。お客様のご要望で、バラの花を彫刻しました。左右対称に施しています。ここも「あまり主張せずに上品に・・・」というご希望で、色を付けずに仕上げました。さりげない素敵な雰囲気に仕上がったと思います。

 

入口正面から見たところです。中央の白っぽく見えるところはすべり止め加工をしている部分です。2段目を上がった階段の先は、お参りする方向に向かって幅が広くなるデザインです。お墓本体がデザイン性の高いものでしたので、すべり止め加工も手を入れ過ぎないように工夫を凝らしました。

磨いた石は濡れるとどうしてもすべりやすくなりますが、すべり止めをサンドブラストという技法で施しています。表面の磨きを落とすことで「ザラッ」とした質感になり、濡れても滑りにくくなります。磨きの落とし方はサンドブラスト以外にも、火であぶって石の表面をはじく「バーナー加工」、専用の道具で叩いた「ビシャン仕上げ」等があります。表面の凹凸が大きいほどすべり止めの効果が高く、この中ではビシャン仕上げが一番凹凸があります。今回は端の直線をきっちりと出したかったので、よりきめの細かいサンドブラスト加工を選択しました。

 

左側の壁石（袖の石）部分です。上下二つの壁で形成されているデザインになっており、その間のライン状に白く見える部分がアクセントになっています。すべて同じ、インド産のM10という石材を使用していますが、サンドブラストと同じように磨きを落として、ライン上のみを白っぽく仕上げています。

 

またこの壁石は、お写真では分かりにくいですが、奥から手前に向けて3cmほど傾斜を付けています（奥の方が3センチ高い設計です）。全体の奥行きが感じられ、少し手の込んだ意匠になるよう、より素敵に見えるように工夫をいたしました^^

お墓作りを終えて・・・

お墓の完成後、お引き渡しも無事に終わりました。お客様には「立派なお墓に仕上がった」と大変喜んでいただきました。石の色合いもとても気に入っていただき、「この石を選んでよかった」とおっしゃっていただきました^^ 落ち付いた色合いとシャープなデザインがぴったりで、とても素敵なお墓になったと思います！このたびは、数ある石材店の中から当店にお声かけいただきまして、ありがとうございました。今後ともどうぞ末永くよろしくお願いいたします。