出身地、五島のお墓を参考に。長崎型塔婆立てとインド産アーバングレーのお墓が宗像に完成

ご覧いただきありがとうございます。博多の森石材店の寺田公平です。

今回は、ご出身地の五島のお墓の特徴を生かした、長崎型塔婆立てが印象的なインド産アーバングレーのお墓が、福岡県宗像市のルンビニー墓苑で完成しました。伝統とお客様のこだわり融合した素敵な和型墓石に仕上がりましたので、その様子を、ご紹介いたします^^

完成したお墓

宗像ルンビニー墓苑3㎡、石の種類:インド産アーバングレー

 

ご相談いただいたきっかけ・お墓のご希望

今回は、宗像市にある宗像ルンビニー墓苑でお墓を建立させていただきました。ルンビニー墓苑は、福津市寄りの宗像市にあって、東福間駅と東郷駅のちょうど中ほどにあります。

ご連絡をいただいて、現地でお会いしてお話を伺いました。お客様は、ご出身地の五島に代々のお墓があり、将来的にはお墓の引っ越しを考えているとのことで、お住まいが近くだったことからお参りがしやすい近くのルンビニー墓苑をお選びになったようです。現地でお墓を見ながらお話をうかがうと、和型であること、周りのお墓より小さくならないようにすることや、長崎型の塔婆立てを付けたいとご希望をいただきました。

完成したお墓

上品で高級感のある和型墓石です。使用した石はインド産のアーバングレーで、吸水率の低いことを重視して選ばれました。高さも幅もしっかりあるので、周りのお墓に比べても堂々とした風格を感じます。

 

棹石の頭は「香箱加工」です。通常の香箱加工とは少し形が違うのですが、ルンビニー墓苑に建っているお墓の加工に倣った独特の香箱です。

 

上台は「亀腹加工」をしています。亀のお腹ようななめらかな曲線は、職人が手加工しています。和型墓石に伝統的に用いられる高級加工です。石と石の継ぎ目は、耐震ボンドでしっかり接着しています。

 

経机型の扉付きお線香・蝋燭立です。このタイプは、和型のお墓をご希望の方にはとても人気があります。格子状の扉は空気を通すので、お線香が最後まで燃えきります。

 

お墓手前です。右手に墓誌、左手にご希望の塔婆立てを設置しました。

 

納骨室の扉には、家紋を彫刻しました。納骨の際は、扉の中央のかんぬきの石を取り外して、観音開きの扉を開けます。かんぬきの取り外しがしやすいように取っ手を付けて、取り外した時に石が当たって石が欠けたりしないよう、扉の手前の敷石の角は面取りをしています。このあたりは、長年の経験から、できるだけお墓が長持ちするようにという工夫です^^

 

墓誌は、ご希望で通常よりも厚みを設けました。お客様とお話して、墓誌は裏面の彫刻も可能なのでその前提で3行に分けて彫刻しています。

 

塔婆立は、総御影石造りとなっています。実は福岡のお墓は、9割以上塔婆立を作ることがありません。宗派の面や地域の風習などが理由だと思いますが、おそらく地元五島のお墓は、周りにも塔婆立があるお墓が多いのだと思います。私も若いころに長崎の石屋さんにお世話になったことがあり、塔婆供養される風習は知っていましたので、長崎型の塔婆立を設置させていただきました。

 

お参り部分は、歩く部分をできるだけ広くするために、左右の墓誌と塔婆立の設置スペースを調整しました。今回はすべり止めは設けず、汚れがつきにくい磨き仕上げとしました。水が溜まらないよう、水傾斜をとっています。

 

棹石の背面は建立年月と建立者の方のお名前を連名で彫刻しました。納骨室は、3方向に空気口を設けています。

お墓作りを終えて・・・

お客様は、お住まいが近くなので、工事のときも見学に来てくださっていました。完成まで見学されて、安心していただけたようです。このたびは弊社に建立工事をお任せいただきまして、ありがとうございました。五島からご先祖様のお引越しが完了すれば、いつでも気軽にお参りいただけるようになりますね^^ 改葬の方もしっかりお手伝いさせていただきますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。