三日月山霊園にて、シンプルな和型墓石が完成いたしました。石種G623、伝統的な加工方法も取り入れたお墓、基礎工事から完成まで
ご覧をいただきありがとうございます。博多の森石材店の寺田公平です。さて本日は、福岡市東区にございます、市営の三日月山霊園にて、シンプルで素敵な和型墓石が完成されましたので、ご案内いたします。
【完成したお墓のお写真】
こちらのお客様は、当店がこれまでにお墓を建てさせていただいたお客様からのご紹介でご依頼いただきました。三日月山霊園の近くにお住まいの70代のご夫妻様です。ある石屋さんにずいぶん前にお墓の建立についてご相談されていたそうですが、その石屋さんがお仕事を辞められたそうで、新たに石材店をお探しでした。
「まずは費用をなるべく抑えたいです。」というのが一番のご希望で、それにプラスして「お墓のデザインについて全く詳しくないので良く分かりませんが、和型のお墓が良いです。」というご希望でした。
お客様のお持ちの墓地を一緒に確認したところ、角地の区画をお持ちでしたので、あえて門柱などつけずに、広々としたお墓にすることをご提案しました。
基礎を打設するために、約30センチほど床掘作業をしました。その上に約15センチほど砕石を敷き詰め、20センチ間隔で鉄筋を配禁しました。
鉄筋を配筋した後のお写真です。オレンジの丸がついているところは、納骨室内部になる部分です。木枠は仏様を土に還すための「土残し」の部分で、その横に立っているパイプは霊園の排水管に直結する水抜き用のパイプになります。
コンクリートを流し込みました!表面を綺麗に均しています。 手前のオレンジのパイプは、お墓を建立した際に石貼りになる部分ですが、将来、万が一水が浸入した際や、コンクリートのアルカリの灰汁が浮き出てこないための水抜き穴です。しっかりお墓を支える基礎になるよう、この後、3週間~1か月ほど養生期間を設けます。
その後、耐震ボンドの使用、石と石のつなぎ目をL字金具で補強、石塔はステンレス製の芯棒にて補強するなど、お墓と法名塔に耐震施工を行いました。
お墓が完成しました! 石貼りの部分に門柱などありませんので、広々としてお参りのしやすいつくりになっています。
大きさ1尺(○○家之墓と書かれている棹石の横幅)の和型墓石になります。
亀腹加工という加工を施しています。水はけが良くなるだけでなく、お客様のご希望の「和型のお墓」ならではの、伝統的な加工方法です。職人の腕の見せどころでもあります! 綺麗に磨かれて光っています。
納骨室の壁の部分には、納骨室内の換気をよくするために空気穴を設けています。空気穴のステンレス部分がむき出しにならないよう(見た目を良くするため)と、ステンレスの補強になるよう、石のカバーを付けています。
細かな部分ですが、踏み石の入り口部分は面取り加工にしています。角を残したままにすると、何度もお参りをされるうちに角が欠けてしまったり、お参りの際につまづくこともあります。面取り加工をすることで、耐久性が良くなり、なおかつ安心・安全にお参りいただけます。 また、お写真では伝わりにくいですが、石貼り部分は前面に傾斜がついており、水が溜まらない設計になっています。こういった細かな部分にも気を付けてお墓の設計をしています。
納骨室の扉を開け、お花や供物をお供えし、納骨式の準備中です。
お天気の良い中、和やかな雰囲気で納骨式が執り行われました。
ご主人様には「良いお墓になりました。希望の日取りで納骨できて一安心です。ありがとうございました!」とお喜びいただきました。
この度は、お墓の建立に携わらせていただきありがとうございました。三日月山霊園は、仕事で立ち寄らせていただく機会がとても多いですので、今後のお墓のメンテナンスや見守りもしっかりご対応させていただきます。お困りの際はぜひお声かけください^^